北海道大学 広域複合災害研究センター(CNHR)

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Symposium

2019.10.30

「平成30年北海道胆振東部地震を振り返り,今後の減災・復興を考える」 シンポジウム & 現地見学会を開催

 広域複合災害研究センターは,厚真町と共催で「平成30年北海道胆振東部地震を振り返り,今後の減災・復興を考える」シンポジウム & 現地見学会を令和元年10月27日(日)に厚真町総合福祉センターで開催しました。このシンポジウムは地震から1年を経過したことを機に,地震発生や斜面崩壊と土砂流動,および地震防災などに関する研究成果などを,研究者から地域住民に向けて紹介することを目的としました。午前中のシンポジウムには約80人,午後の現地検討会には約30人の参加がありました。
 シンポジウムでは,山田孝センター長から開会挨拶があったのち,厚真町宮坂尚市朗町長より「平成30年北海道胆振東部地震からの教訓」と題して基調講演をいただきました。その後,広域複合災害研究センターに所属する理学研究院の谷岡勇市郎教授から「胆振東部地震の特徴」,農学研究院の山田孝教授から「地震による急傾斜地の崩壊と土砂移動の特徴,対策」,工学研究院の石川達也教授から「北海道の火山灰質土の工学的性質と斜面災害」,工学研究院の渡部要一教授から「胆振東部地震で発生した液状化被害を振り返って」,広域複合災害研究センターの岡田成幸特任教授から「地震動による人的被害と室内被害軽減のための自助マネジメント」と題してそれぞれ話題提供がありました。引き続いて行われた質疑応答では,厚真町防災アドバザーの定池祐季助教(東北大学)をコーディネーターに迎え,事前に受け付けた質問や会場からの質問に回答しました。
 午後に開催した現地検討会では,大規模な河道閉塞が発生した日高幌内川で対策を実施する国土交通省から現象や対策状況に関する説明,広域で斜面崩壊が発生した東和地区では石川教授から斜面崩壊機構に関する説明,山田センター長から崩壊土砂の流動状況に関する説明があり,参加した住民との活発な質疑応答や意見交換がありました。
 広域複合災害研究センターでは,今後も多様な災害に焦点を当て,このようなシンポジウムを毎年開催し,専門的な見地からアウトリーチ活動を継続していく予定です。


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