令和年度防災・日本再生シンポジウム「海溝型地震による広域複合災害の想定と効果的な減災対策・避難を考える」

寳金総長による開会挨拶

リモートでのパネルディスカッション

​【開催報告】​

 広域複合災害研究センター(Center for Natural Hazards Research)は,一般社団法人国立大学協会と共催で令和2年度防災・日本再生シンポジウム「海溝型地震による広域複合災害の想定と効果的な減災対策・避難を考える」を令和2年11月24日(火)にオンライン開催しました。

 近い将来発生が予想される千島海溝・日本海溝地震により,北海道沿岸部への津波の襲来,内陸部での大規模な土砂災害など,異種ハザードの連鎖複合的な発生が懸念されています。このシンポジウムでは,本学における防災に関わる全学的な組織であるCNHRが,日頃から蓄積している地震時,地震後の広域複合災害や減災に関する研究成果を発信したほか,北海道特有の寒冷地避難や感染症流行下の避難方法に関する討論会を開催し,広域複合災害や効果的な減災対策についての理解をより深めることを目的としました。

 シンポジウムには国や道,市町村の防災担当者,民間コンサルタントの技術者など約100人が参加しました。

 

 当日は,寳金清博総長から開会のご挨拶をいただいたのち,「海溝型地震による広域複合災害の想定」をテーマとした一般講演5題,「効果的な減災対策・避難の検討」をテーマとした招待講演4題とパネルディスカッションを行い,最後にセンター長である山田孝教授より閉会挨拶がありました。

 一般講演では,CNHR兼務教員である谷岡勇市郎教授(理学研究院)から「海溝型地震と津波浸水想定」,CNHR専任の岡田成幸特任教授から「海溝型地震による広域複合災害の自助・共助・公助の効果と札幌市の課題」,同じくCNHR専任の厚井高志准教授から「地震に起因する土砂移動と土砂災害」,CNHR兼務教員の桂真也助教(農学研究院)から「積雪期の大規模地震による斜面災害」,石井吉春客員教授から「地震による経済被害」と題してそれぞれ講演いただきました。招待講演では,CNHR兼務教員の橋本雄一教授(文学研究院)から「GISでみる積雪期の津波避難移動の課題」,釧路工業高等専門学校の草苅敏夫教授から「冬季における避難所運営~HUGの活用を通じて~」,日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授から「感染症蔓延下の避難生活で想定される災害関連疾患」,NHK釧路放送局の頼富重人記者から「防災・減災にむけたNHKの取り組み」と題してそれぞれ講演いただきました。

 引き続いて行われたパネルディスカッションでは,副センター長の笠井美青准教授をコーディネーターとして,招待講演いただいた4人と北海道開発局の高橋丞二調整官をパネリストに迎えて活発な議論が交わされ,講演内容を踏まえた対策の現状や今後の方向性,関係機関の連携の重要性などについて確認されました。

 CNHRでは,今後も複雑化,多様化する自然災害に焦点を当て,行政や一般住民を対象としたシンポジウムを毎年開催し,継続的にアウトリーチ活動を行っていきます。